ピロリ菌の感染経路

感染の多くは乳幼児期に成立するようですが、感染経路は完全には解明されていません。

およそ分かっている事を記載します。

日本の地域別小児の抗ヘリコバクター・ピロリ抗体陽性率は, 全体では 約12%だという報告がありましたが、地域差があるようです。

日本のある地域の便中ヘリコバクター・ピロリ抗原陽性率は全体で 約6%、1歳未満は 約2%だったそうです。
また他の年齢層では 6~7%と大差なかったようです。

最近の報告では5~7%位が多いようです。

多くの感染は小児期に成立することは多くの報告から間違いないように思われます。

発展途上国は先進国より抗体陽転年齢が低い事が色々な研究から分かっています。

多数の研究から日本における感染時期は1歳までが高頻度であることが示唆され、5歳ごろまでが感染リスクの高い時期と推測されます。
一方、乳幼児期には検査の陰転化(一過性感染あるいは検査の偽陽性)も報告されています。

新生児期を含め小児期では一過性感染がまれではないことを示したデータがたくさんあるようです。

保育施設、心身障害者施設などでの家族外感染を疑わせる研究結果もあります。 これは嘔吐物の処置で経口的に感染したと推測されます。
成人でもかなり確率が高く、かならずしも幼少時だけの感染とは考えにくい・・・と自分は思いました。

家族内感染
1)夫婦間   まだはっきりとした研究結果はないようです。

2)親子間
主な感染経路と考えられています。特に母子感染を示唆する報告がたくさんあります。

母がヘリコバクターピロリ菌に感染していると有意に子の感染率が高いとする報告が多いようです。

外国の(ドイツ)調査では、母親が感染しているときの児の感染のオッズ比は 約13 であるのに対し、父親が感染しているときは約1,5だったそうです。つまり約8倍母親関係が感染しやすいことになります。

少子化の日本では同胞間感染はまれな感染経路と考えられていますが・・・・兄弟間の感染と考えられる報告もあります。 大人数の家族が少数派になり研究をしては難しくなっているようです。

家族外感染(施設内感染)について

1) 保育施設
保育園に通園歴のある者が幼稚園より有意に感染率が高かったという報告があります。 保育時間の長さが主因と考えられ、同胞間感染と同様の影響を及ぼすものと推論されています。

2)障害児・者施設
日本で最も感染率が高いのは障害児・者施設と考えられるようなデータがあります。

在宅で介護を受けている障害児。
障碍児の感染率は、一般の感染率とは大差ないことや、重症心身障害児施設に入園後 1年間の抗体陽転率が 約14 %ときわめて高いことから感染の機会が高いと考えられます。

ピロリ菌感染者である5家族の検討で、小児期に同じ井戸の水を飲んだ人は感染菌株のパターンが同一であり、日本における井戸水からの感染の可能性が報告されています。 しかし、井戸が汚染されていなければ当然感染はありません。

無症状のヘリコバクターピロリ感染者を対象とし、 下剤、催吐剤投与前後の便、唾液、睡吐物のヘリコバクターピロリ菌の培養を行い感染者の約19%に唾液から少量のヘリコバクターピロリ菌が培養されましたが、催吐剤で嘔吐後の唾液からは56.3%と高率に培養され、下痢便からも培養が可能であったことが証明されたそうです。
ヘリコバクターピロリ菌感染者が嘔吐、下痢を伴う病態では感染源となりうることが示されたことになります。

 

 

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きとう胃腸科内科クリニック
院長 木藤洋一
ヘリコバクター学会専門医

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